MINOTAUR INST.

TOKYO VERDY eスポーツ× MINOTAUR INST.
「競技力とともに発信力を大事に」

松本聡 / Satoshi Matsumoto
1984年生。東京ヴェルディeスポーツ シニアマネジャー。
スポーツチーム運営を経て、2018年途中より現職。
スポーツビジネスの経験を生かし、選手マネジメントを中心に多岐に渡る業務をこなす。

「eスポーツ選手に最適化されたユニフォーム」

──MINOTAUR INST.と一緒に新しいウェアを作った経緯を教えてください。

eスポーツの選手もサッカーと同じようなユニフォームを着用しています。ただ、あのようなユニフォームは90分間走り続けて体脂肪も1桁台といった選手が似合うものですし、運動時に着用するものなので、eスポーツ選手にとっては最適化されていないという課題がありました。とは言え、我々は衣類に関して知識が全くないので特にアウトプットができないまま数年を過ごしていたんです。そんな時にVERDYのデザインを統括している人間がMINOTAUR INST.の泉(栄一)さんと知り合いだったこともあり紹介してもらいました。

競技を突き詰めて日本一、世界一を目指すのが私たちのあるべき姿ですが、eスポーツは脳のスポーツであり、デジタルアスリートであると我々は解釈しています。泉さんは『日常の中に運動を取り入れる』という街をジム化する計画を立てていて、我々は逆に『スポーツを日常生活に落とし込んでいく』という考えがあります。そこで互いの考えが一致したので、ご一緒させていただくことになりました。

──ユニフォームを着ること自体はただの行為です。このコラボレーションを通じてブランドの後ろにあるフィロソフィなどが、ユニフォームを着用することで選手の気持ちを高めてくれるといったことはありますか?

いわゆるユニフォームというところまでは落とし込めていないのが現状で、来シーズンもサッカーに近いユニフォームで選手は戦うことになります。なので、まずは選手が日常で着用する洋服にしたいと考えています。eスポーツ選手はグラウンドで練習するわけではなくオフィスのような環境で日々過ごしていますので、そういったところで力を最大化できるようなウェアをMINOTAUR INST.に作ってもらいました。

VERDY x MINOTAUR INST.

「今回のMINOTAUR INST.との取り組みも新しい挑戦」

──先ほど「eスポーツ選手にとっては最適化されていないという課題」と言っていました。そういった課題に対してファッションでアプローチする取り組みは新しいと感じます。特にVERDYは早い段階からeスポーツに着手していますが、そういった部分は企業としてのカルチャーや理念があるのでしょうか?

我々VERDYはカルチャーやフィロソフィという言葉を大事にしています。1969年に設立して、Jリーグが1993年に誕生したので、その四半世紀前からプロクラブと名乗っていました。当時はプロ野球全盛期で、よりワールドワイドに展開していくためにはサッカーという新しいスポーツでやっていこうと。ちょうどメキシコオリンピックでサッカー日本代表が銅メダルを獲得したタイミングで、我々としても日本初のプロサッカークラブを作りました。そういう部分を50年前から受け継いでいまして、我々はとにかく『パイオニアであろう』、『大きな志を持ち世界に出ていく』という2軸を大事にしています。前例のないことへの挑戦もクラブ文化としては持っているので、今回のMINOTAUR INST.との取り組みも新しい挑戦として行っています。

クラブが誕生して50年になりますが、ここから先の50年間も愛されるチーム組織であるためにはどうしたら良いかと考えた時に、新しいものに着手しようとなり、人材育成やeスポーツに進出し、今後はファッションや音楽にもVERDYというブランドを介して進出していきたいと考えています。

今もVERDYのアパレルやグッズはありますが、あくまでもファンベースのもの。行く行くは、VERDYという存在をあまり知らなくても愛してもらえるようなファッションにまでしていきたいですね。例えばメジャーリーグをあまり知らない人でもニューヨーク・ヤンキースのキャップを街中で被っていたり。私たちもそういったところまで昇華したいと考えています。

MINOTAUR INST.

「選手のプロデュースも大事になってくる」

──異なるジャンルのコラボレーションですが、その中でも共通項があるから成り立つと思います。

泉さんに一番良い意味で引っ掛かった言葉が『デジタルアスリート』でした。その言葉に大変興味を持っていただいて、そこから商品のアウトプットまでは一気に進みましたね。

──『デジタルアスリート』という言葉は、eスポーツ界では一般的に使うのですか?

いえ、全く一般的ではないですね。私たちがディスカッションしている中で生まれた言葉なので。特に我々が対外的に発信しているわけではないですが、リアルアスリートに対比のような形で生まれた言葉です。いわゆるゲーマーという存在のeスポーツ選手とアスリートの差だったり、その間にどれぐらいのハードルがあるのかと考えています。

彼らが大事にしていることは競技力を高めることで、そのためには集中力が重要です。集中するので脳が疲れることはありますが、フィジカル的な疲労はほとんどありません。例えばサッカーの練習だと長くても3時間ぐらいしかできませんが、eスポーツの練習は一日10時間や12時間も行うことができます。そうなった時に、高い集中力を長く持続させて、その質を担保することが競技力向上のための鍵になる。そのために環境を整えていくと、壁の色とかライトの寒暖とか、そういう細かいところまで突き詰めることになるんですよ。

競技力向上以上に自分たちが目的を持って日々練習に励んでいる姿をアウトプットしていくことを心がけています。競技力とともに発信力を大事にする。この2つをバランスよく掛け合わせていくことが大切です。やっぱりeスポーツをもっと認知してもらうには、選手のプロデュースも大事になってきますよね。子供の頃からゲームに熱中していた選手も多いので、ファッションに無頓着な人も選手の中にはいますが、そこは子供たちにもあこがれてもらえるようなカッコいい存在でいたいじゃないですか。そこの課題がMINOTAUR INST.の洋服だと、アスリートのような体格ではないeスポーツ選手もしっかりと着こなすことができるので助かっています。

インタビュー=松山周平

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